私が高校生の時におばぁちゃんに買ってもらった電子ピアノです。
贅沢言ってカタログの中のかなり高価なモデルを選んだと記憶しています。
私の長男も使っていました。2018年現在は次男が使っています。30年近く働いています。
鍵盤のグリスアップ
2018-9、ちょこっと弾いてみると、なんだかちょっと戻りの悪い黒鍵がいくつか。
整備してみようかと思います。
いろいろ試行錯誤しながらとりあえず分解してみます。
まず始めに、鍵盤手前側下のパネルを外します。
パネル下のネジを全部外せば、パネルは外れます。
ネジは11本、3種類あるので、どこにどれが入っていたか分かる様にしておきます。
次に、いくつかのネジを外す事によって、
天板が開きます。
写真では開いた所で止まる様に見えますが止まりません。気を付けましょう。
ちょうど見えませんが後にサックスのケース(1枚目の写真で見えているヤツ)が置いてあり、
それでこれ以上開かない様に押さえています。
こうする為に必要な外すべきネジは、上写真赤丸4箇所(左右合わせて)の板金に締めてあるネジです。
ネジの頭側から見ると、前側(左)は下記赤丸。
後側(右)は下記赤丸です。これに気が付くまでに時間食いました…。
それ以外のネジは外す必要はありません。
ここまでくると、30年分のゴミとホコリが見えます。掃除します。
うちの場合は、折り紙数枚、シール、(何かの)カード、定規、ギターのピック等が出てきました。
鍵盤の修理(メンテナンス)をする為には、鍵盤Assyを取り外す必要があります。
その為には、まずFDDを取り外します。
電源と信号のケーブルを外します。ネジは3箇所4本です。
FDDを取り外すと、鍵盤からのケーブルが取り外せます。
あとは上写真赤丸x4箇所(8本)のネジを外すと、鍵盤Assyが外せます。
鍵盤の構造を確認します。鍵盤を分解するにはどうしたら良いのだろう…。
とりあえず基板を外してみます。
スイッチの基板側です。1鍵盤に2個のスイッチがある様です。
この2個のスイッチの押されたタイミングの差分から鍵盤を押した強さを検出しているのでしょうか。
スイッチの導電ゴム側です。が、ここは関係無い様です。元に戻します。
どうも下写真赤矢印の所にある金属の板ばねを外す様です。
矢印方向に押せば外せます。という説明では分かりにくいですが、構造を良く見れば判ります。
そうすると、ちょっと知恵の輪的ですがハンマーと鍵盤が外せます。
ハンマーを引っ張り上げながら鍵盤を支点から外します。
とりあえず低音側の端から白鍵と黒鍵を1個づつ外してみました。
(細かい事を言うと黒鍵を外す為にもうひとつ隣の白鍵も外してます)
ハンマーの重りの大きさが異なります。
多分低音側から高音側へ白鍵、黒鍵それぞれ段々と軽くなる様に設定してあると思います。
鍵盤の戻りが悪い原因は、グリースの劣化の様です。破損じゃなくて良かったー。
1鍵盤外すのにまぁまぁ苦労したのにx88鍵。う〜ん無いなぁ…。
鍵盤をひとつづつ分解しないでグリスアップしていこうと思います。
グリースは、プラスチックに影響が少ないシリコングリースを購入しました。
鍵盤を外さないでグリースを塗る箇所を検討します。
まず白鍵から。鍵盤をひっくり返して低音側の鍵盤を見てみます。
鍵盤を押しました。
白鍵を取り外しました。
下写真赤丸部分のゴム状の部品の側面(奥側と両面)が鍵盤を押した時にこすれる箇所です。
白鍵は鍵盤前側からグリースが塗れそうです。
次に黒鍵を見てみます。
黒鍵を押した状態です。
白鍵同様、白いゴム状の部品の側面と黒鍵がこすれる部分の黒鍵側にグリースを塗ります。
綿棒でひとつづつ塗っていきました。
どこの黒鍵までグリースを塗ったかは、黒鍵を押せば分かります。
それ位元のグリースは劣化していました。
次に鍵盤の前側から白鍵の白いゴム状の部品の側面にグリースを塗って完了です。
新品同様、スムーズな動きに生まれ変わりました。
誤動作修理
2019-7、ある鍵盤とある鍵盤を同時に押すと、押していないある音が出る事があります。連射したりします。
修理します。
考えられる原因としては、基板上で部品の電極がホコリによりショート、
もしくは鍵盤の接点回りで汚れによりショート。
前回同様天板を開き、基板上のホコリを吹き飛ばしてみます。が、変わらず。
次に前回同様鍵盤ASSYを取り外して裏返して、基板を取り外して見てみます。
すると、汚れ発見。
絶縁シートの向こう側が汚れています。
いくつかの鍵盤が同じ導電ゴムを使っている様ですが、
導電ゴムが経年劣化によって溶けてしまって?隣の導電ゴムと導通しかかってしまっている様です。
マイペットとティッシュで掃除する事により治りました。
10分で修理完了。また新品同様に生まれ変わりました。