KENWOOD PA18-3A 修理

KANAU Laboratory

 

KENWOOD (現 TEXIO ) の安定化電源、PA18-3A です。

昔、職場で故障して廃棄するとの事でもらってきました。

今ではいろいろうるさくなったのでそんな事も出来ませんねぇ…。

確かその時の故障内容は、出力電圧が不安定になる、だったかな?

ボリュームを接点復活材で掃除して直っただった様な気がします。

それ以来、KIKUSUI PMC18-5A と共に私の大切な相棒です。

 

2021-3、故障しました。

電源を入れると、内部でリレーがジャラジャラ言います。

電圧を上げると定格出力電圧18Vのこの電源が22Vとか示しました。

勝手にメーターのレンジが一桁上がってました。

電圧を下げても10数Vまでしか下がりません。

OUTPUTはOFFなのですが、うっすらOUTPUTのLEDが光っています。

 

とりあえずリレーがジャラジャラ言っているので、寿命部品であるリレーを疑います。

基板から取り外して動作を確認してみますが、何も問題ありませんでした。

リレーはNECのMR301-24H という物です。コイルの定格は24Vです。

測定してみると、16V位しか来てません。これがリレーがジャラジャラ言う原因です。

制御系の電源から調べてみます。

ブリッジダイオードの整流前=トランス出力はAC20V来てました。それなのに整流後がテスター読みDC17V。あれ?

整流後の平滑用の電解コンデンサの足を見てみると、なんかハンダがグズグズになってます…。

ハンダコテをあてると、電解液のくっさい匂いが漂います…。お漏らししてしまったんですね…。

パターンも腐食して千切れていると思われます。

お漏らしした電解コンデンサ C1 は、ニチコン PF 1,000uF/35V です。Φ16mm x 25mm。

容量を測定してみるとまだちゃんと1,000uFあるので、持ち合わせも無いので、とりあえずこのまま使います。

パターンだけ修正して、とりあえず直りました。

適切な電解コンデンサが用意出来たら交換する事にします。

 

電解コンデンサを調べてみると、このニチコン PF って4級塩なんですね…。

気になって他の電解コンデンサもみてみると…みんなニチコン PF です…。

nichicon PF 1000uF/35V f16x21 C1

nichicon PF 2200uF/35V f18x31 C10x3pcs

nichicon PF 220uF/25V f8x16 C12 C13

nichicon PF 100uF/25V f6.3x15 C7 C28 C31

nichicon PF 1uF/50V f5x11 C01

nichicon PF 4.7uF/50V f5x11 C19

nichicon PF 10uF/50V f5x11 C26

全部交換する事にします…。

 

主に秋月で購入しました。

Rubycon ZLH 1000uF/35V f12.5x20 C1

Rubycon ZLH 2200uF/35V f16x25 C10x3pcs

Rubycon ZLH 220uF/35V f8x11.5 C12 C13

Rubycon ZLH 100uF/35V f6.3x11 C7 C28 C31

Ni-chemi KMF 1uF/100V f5x11 C01

Rubycon PK 4.7uF/50V f5x11 C19

Ni-chemi KY 10uF/50V f5x11 C26

 

電解コンデンサ互換のポイントですが、耐電圧は元より大きくなっても何も問題ありません。

ただ、ケースサイズが大きくなってしまうので、収まれば、です。

容量は出来れば全く同じ物が良いです。

場所によっては容量を大きくしてしまうと動かなくなります。

それを見極めるには回路を解析する必要があります。

温度は出来れば105℃品に変えるのが好ましいですが、熱くなる場所でなければ85℃品でも問題ありません。

インピーダンスはあまり気にしなくてもそれで大きな問題になる事は殆ど無いと思います。

多分低インピーダンスである必要がある場所で使われている様な容量のコンデンサは、

入手できるコンデンサは低インピーダンス品です。

交換前

交換後。

廃棄部品。1000uF/35Vの他にもいくつかお漏らししてる奴が居ました。

 

 

 

 

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