水道加圧ポンプ National PH-203A 修理

KANAU Laboratory > 家関係

 

2018-12、水道加圧ポンプ National PH-203A が水漏れし始めたので、修理しました。

2000年に家を建てた時からの設備なので、18年物になります。

18年間トラブル無しだったので、優秀な製品です。さすが松下。

 

我が家は山の上なので、2000年に家を建てた当時、水源は川でした。

川の水を浄化する浄化槽が近所にあるのですが、

我が家の台所や風呂がある2階に対して高低差があまりとれていません。

なので、水道加圧ポンプを設置する事にしました。

実際加圧ポンプ無しだとシャワーの出がどの程度になるのか、確認していません。

ところが現在、諸事情により市の上水道が整備されています。

上水道のタンクは浄化槽より更に上にあるので、加圧ポンプ無しでもいけるんじゃないかなぁと思います。

電気代も無駄だし、受水タンクの衛生的な事も気になるので、直圧に変更したい所です。

 

前置きはさておき、とりあえず水漏れしているので水漏れを止めないといけません。

ポンプが回って加圧されるとまぁまぁな量が漏れてきます。

ポンプ部のカバーを外してみます。

白い樹脂の受水タンク(National T2BFB 200L)の上に、グレーの圧力タンクが乗っています。

その上に見えているゴールドのフタが付いているのがポンプ、その後ろにモーターがあります。

その他、グレーの圧力タンクの上には上写真に見えている黒の自動空気補給装置、

上写真モーターの裏側に圧力スイッチがあります。

 

動作としては、モーターでポンプを動かして、受水タンクから圧力タンクに水を圧入?します。

すると圧力タンク内の空気が圧縮され、閾値まで圧が上がると圧力スイッチが作動してモーターが止まります。

モーターが止まってからも圧縮空気が水道管に圧力をかけ続けます。

webで調べて分かったのはこの位までです。

で、水が漏れているのは自動空気補給装置からです。

上写真のグレーの圧力タンクの上にある黒い、ネジ6本で止めてある所です。

ネジ6本を増し締めするだけで漏れは止まりました。

本来パッキンを交換するべきなのでしょうが、どこで入手出来るんでしょうね。

それから、自動空気補給装置につながっているホースの両端のつなぎ目からも多少の漏れがあります。

強く締め付けてもまだ漏れがあったのですが、少し緩めると漏れはとりあえず止まった様です。

18年物の加圧ポンプ。まだ他にもパッキンが劣化している所がありそうです。

ポンプの軸からも若干滲んでいますが、量が少ないのでとりあえず今回は見なかった事にします。

 

圧力タンクの気密は大丈夫なんでしょうか。

加圧ポンプ出口のバルブを締めて暫く時間を置いてみますが、ポンプは再起動しませんでした。

圧力タンクの気密はまだ大丈夫な様です。

所が、加圧ポンプ出口のバルブを開けると水が流れてポンプが動き出しました。

家では何も水を使っていないのに。おかしい。

どうやら加圧ポンプから後の所でもどこかから水漏れしている様です。

でも家の中で水漏れしていれば気が付くハズ。では外だという事になります。

調べた結果、やはり家の外、地面の下で水漏れしていました。

2018-12、修理しました。

 

2019-4、前回の水漏れ修理以来快適に水道を使っていたのですが、

風呂でシャワー浴びながら気になる事が。

ポンプが3秒動き1秒止まるとまた3秒動くを繰り返しています。

ポンプが動いている間は圧力が高くなります。

これってもしかして故障なのでわ。とりあえず水は出るんですけどね。

昔はそんなに頻繁にON/OFFしてなかった様な。

電気モーターは起動時に大量の電流が流れて、それがモーターの寿命をどんどん縮めていきます。

webで調べてみるとやはり、自動空気補給装置の故障の様です。

圧力タンク内の空気の量が足りないからこんな事になっているそうです。

空気は圧縮すると小さくなりますが、水は圧縮しても殆ど体積は変わりません。

この性質を利用しているのですが、うまく機能していない様で。

 

前回自動空気補給装置の水漏れを、ボルトを締め付けるという方法で修理したのですが、

その時にタンク内の水を抜かなければいけなかったのかも。

とりあえず自動空気補給装置を取り外して分解してみます。

回すだけで取り外せます。

中に筒がついていました。

パチンコ玉が入っています。ポンプが回った時にここから外気を入れる弁になっています。

分解するとスプリングで押さえつけられたゴムの膜が樹脂のハウジングに挟まれています。

ゴムが異常に硬化していたり破けたりしていないので、

多分ちゃんと締め付けて漏れが無ければ正常に機能するハズです。

筒の先っぽにBB弾が入っています。

タンク内のこの筒先の位置が水であれば、このBB弾は浮いて弁を閉じます。

水垢を掃除して、元通り漏れない様にしっかり組み立てておきます。

次に圧力タンク内の水を抜きます。

樹脂のドレーンプラグを外して水を抜きます。

樹脂のドレーンプラグを戻してコンセントを挿して、圧力タンクに正規の量の水を溜めます。

圧力がかかるって事はドレーンをもっとしっかりと締め付けておかないと、

ここから水漏れしてしまうんじゃないかと思い、

工具(ドライバー)を使ってもうちょっと強く増し締めしました。そしたらっ。

なんとドレーンプラグから水が勢い良く噴き出しました。

樹脂のねじ山がなめてしまった様です…。もう二度と水が止まらなくなってしまいました…。

このままでは家で水が一切使えなくなってしまったので、

慌ててホームセンターにドレーンプラグの代わりの物を探しに行きます。

M18のボルトではピッチが異なり使えません。水道用の3/8のプラグ(\138)であれば合いそうです。

プラグにシールテープを巻いてドレーンに挿してみますが水が止まりません…。漏れ漏れです…。

元々ねじ山で止水する構造では無いのでしょうがないのかなぁ。

でもこのプラグで止水する以外方法は無いのでなんとかします。

プラグの相手側のパネルが取り外し出来るようなので取り外してみました。

そもそも相手側のパネルのネジ山が錆びて崩れかかっていました…。

だから樹脂のプラグのネジが簡単になめてしまったんですね。

これじゃ金属のプラグにシールテープ巻いても止水出来なくて当然ですね。

パネルと圧力タンクの間のパッキン(上写真右)の代わりに、

ドレーンの穴が無い物を2mm圧のゴムシートで作りました(上写真左)。

金属のプラグで止水は出来ませんでしたが、

ゴムシートの押さえとして金属のプラグを入れておく事にしました。

新しいパッキンと、金属のプラグを入れたパネルでやっと止水する事が出来ました。

パネルをタンクに取り付けるボルトのトルクは漏れない程度に弱めです…。トラウマです…。

モーターのON/OFFの間隔は、昔の様に長くなりました。

 

ところが3週間程で元に戻ってしまいました…。モーターが頻繁にON/OFFしています。

圧力タンクの空気が漏れているのか、自動空気補給装置が故障しているのか…。

まぁでも圧力タンクの水を一度抜けば3週間はもつという事が判りました。

とりあえず圧力タンクの水抜きがしやすい様にしてみます。ボールバルブを使おうと思います。

 

水道とかで一般的な配管のネジのサイズは、呼び径13mmみたいです。

塩ビ管の内径が13mmという意味みたいです。他の種類の配管では内径は異なります。

呼び径13mm=1/2inch=4/8inch=4分。

太目だと呼び径20mm=3/4inch=6/8inch=6分。

この圧力タンクのパネルは3/8inch=3分なので、呼び径10mmになります。

購入したのは、

PT3/8→PT1/2に変換する異径六角ニップル アソー NE-1034

平パッキン カクダイ 9851-04

ボールバルブ(フルボア) モノタロウ 1/2-1/2

このボールバルブの最高圧力は4.1MPaだそうで、

この加圧ポンプの圧力スイッチの設定圧の0.18MPa〜0.27MPaでは問題ありません。

本当はその先に付けるホースニップルも用意していました。購入したのはこの時ですが。

普通の水道のホースは内径が12mm〜15mmだそうです。なので、これ位のサイズ(16mm)が合うかと。

だったのですが壁との距離が取れず、ボールバルブから直接放水する事にします。

呼水口栓(てっぺんの黒い方のキャップ)を開けてやらないと圧力タンクに空気が入っていかないので、

ボールバルブを開けただけでは水は全部抜けない様です。

 

これで簡単に圧力タンクの水を抜く事が出来るようになったので、追々圧力タンクの修理する事にします。

それまでは3週間に1度、放水します。

多分こちらのPAV-C1711の新品に交換すれば解決するのですが…。高い…。

 

後日、よくよく考えた結論として、やはり自動空気補給装置がうまく動作出来ていないのでわ。

で、もう一度自動空気補給装置を丁寧に分解清掃しました。

その結果2020-6現在、約1年間放水バルブを操作していません。加圧ポンプは正しく動作出来ています。

どうも完治した様です。やはり原因は自動空気補給装置だったのですね。

 

2021-1-25、雪の降る日曜深夜0:00に嫁さんが水が出ないと。

水道管の凍結?そこまでは寒く無いと思うのですが…。

とりあえず加圧ポンプを見に行くと、とんでもない事になっていました。

以前圧力タンクの排水口のパネルに取り付けたバルブが吹っ飛んでいます…。

ポンプ全開で圧力タンク内の水を全放水中でした。

パネルのネジ山が崩れかかっている事は判ってい たのですが、崩壊が進んで圧力で吹っ飛んだ様です。

とりあえず直ってしまうとそのまま放置してしまう悪いトコですね。

雪の降る深夜で酒も進んでいるうえに明日から仕事ですが、水が使える様になんとかしないといけません。

上写真左がネジ山の崩壊が進んだ排水口パネル、右は以前作った排水口の無いパッキン、

真ん中が今回緊急で作成した、1.0mm厚の鉄板のメクラ蓋です。

Y30のカーナビのステーを作った時の余りです。既にサビが出ています。

今回は水回りに使うのでサビ止め塗装を厳重にしないといけないトコですが、とりあえず応急対策なので。

上写真の順番で圧力タンクに取り付けて無事水が使える様になりました。

 

翌日。仕事休んでパネルに塗装する事にしました。

1週間後では1.0mm厚の鉄板のサビが進んでそうなので。

車用の塗料を使いました。下地を整えてからプラサフ吹いて、Y30の326を使いました。

簡単に排水出来なくなってしまいましたが、もう吹っ飛ぶ事はないと思います。

 

2022-6、再びモーターONの間隔が短くなってしまいました。

前回自動空気補給装置を掃除してから3年間、正常に動作してくれた事になります。

このメンテナンスを3年毎に行えば良い様ですね。

BB弾をバスマジックリンと歯ブラシで掃除して水垢を落として、

パチンコ玉をピカールで磨き、パッキンにラバープロテクタントで潤いを与えて、

圧力タンクの水を抜いて完了。また3年後。

 

と思ったら翌日。エアは全部抜けてしまっていました…。

自動空気補給装置が空気を補給してくれなくなってしまったんじゃなくて、

今回の故障は圧力タンクのエア漏れの様です。

漏れる可能性のある箇所に石鹸水を塗って見てみますが、分かりません…。

多分短時間じゃ分からない程微量の漏れなんだと思います。

一晩で全部抜けてしまう程度の。

しょうがないので一か所づつ潰していく事にします。

漏れる可能性のある箇所は、自動空気補給装置、圧力スイッチ位だと思います。

給水管は水で満たされてるハズなので漏れるんなら水だと思います。

あ、水、漏れてますね…。まぁいいか水ならとりあえず。

一応分解して空気が漏れる構造ではない事を確認しておきます。

やはり空気が漏れる構造ではなさそうですね。

自動空気補給装置を確認します。パッキンがありました。

樹脂に埋まっていてプラスチックかと思ったらゴムでした。カチカチの。

ほじくり出したら千切れてしまいました…。もう使えません…。

純正部品はどこかで入手出来るんですかね?

とりあえず実測、外径20mm、内径13mm、厚さ3mmでした。

うちにあるパッキンで使える物があるかどうか、探してみます。

その結果、takagi G097 Oリング P-12 がなんとか使えそうです。

いつも洗車とかで使っているホースリールのジョイントの替えパッキンです。

うちではホースリール以外にも、キャンピングトレーラーの水道のジョイントでいっぱい使っています。

このパッキンで恒久的に使えるかどうかは、今後の経過観察。

その他、給水管のパッキンから水が漏れてるっぽいです。

逆止弁弁蓋のパッキン 外径42mm、内径42.5mm、厚さ3mm と、

呼び水蓋のパッキン 外径35mm、内径26mm、厚さ3mm も。

いつか交換しないと。

こちらで純正部品が購入出来るんですかね?

逆止弁弁蓋パッキン PPL-I0655 or PG-88AG

呼水口栓パッキン PPL-G0655 or 3/8B

AVC取付パッキン PAV-S0671

自動空気補給装置のホースのリングジョイントからも漏れます。

ここはシールテープで止水できました。

 

2023-4、またON/OFFの間隔が短くなってしまいました。

前回自動空気補給装置を分解清掃してから10か月。あれ?

タンクの水を抜きつつ自動空気補給装置を取り外してみます。

すると、BB弾が上に張り付いてしまっていました。

筒側から息を吹き込んでもとれません…。完全に張り付いてしまっています…。

これじゃタンクに空気を補給できません。今回の故障の原因はココでした。 

しょうがないのでピンセットでほじくりだしました。根本原因はBB弾の樹脂の劣化ですかね。

とりあえず歯ブラシでよーーく磨いて樹脂表面の劣化層を削り落として取り付けました。

BB弾の直径は5.5mm。Oリングでも入れておけば張り付かないでくれますかね。

2023-5、あれから1か月も経っていないのにまたON/OFFの間隔が短くなってしまいました。

多分またBB弾がはまってしまったんでしょう。対策します。

外径6.6mmのシリコンのOリングを入れてみました。

どうなるでしょう。経過観察。

 

2023-11、あれからモーターの間隔は異常ありません。

BB弾はいい感じの様です。

ただ、水タンクに水を補給する蛇口の調子が悪い様です。

たまに止められずに出っ放しになってオーバーフローから水が出続けているそうです。

黄銅に緑青ですかね。動きにひっかかりがあります。手で閉じてあげれば水は止まりました。

ここは水に浸かっている部分ではないので、

5-56を噴いていっぱい動かしてひっかかりを削り落としました。

スムーズに動く様になりました。

 

 

 

 

 

KANAU Laboratory > 家関係